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セキュリティコーディネーターの日記 EPISODE2【侵入窃盗被害・修繕/対抗防犯対策】

深夜に侵入されたオフィス ~私が一時対応で選んだ対策は~

先日(2020年6月の平日)のこと、弊社宛に一本の緊急連絡が入りました。内容は鍵を壊されたので直してほしいとのこと。

さらに詳しくお話を伺うと、前日の深夜、泥棒にカギ(錠前)を強引に壊されてオフィスに侵入されてしまったそうです。

私は、緊急性が高い現場と判断し、出来る限りの情報を伺い準備をして現場に急行しました。

現場は、日本でもとても有名な観光やショッピングが出来るスポットの一角にある雑居ビルの中層階でした。

入口は、フロアに直接つながるエレベーターと非常階段に繋がる非常口の2カ所で、今回はこの非常口が狙われ、バールのようなもので強引にこじ開けをする、いわゆる「こじ破り」による犯行でした。私の目から見ると犯人はさほどこの様な手口には慣れていない素人の犯行であると見えました。それでも時間をかけて何とかして侵入する事が出来てしまったのかと思います。

それには、この現場にはいくつかの弱点があったことが原因です。大きく分類すると理由は3つに分かれます。

①周囲に人気が無くゆっくりと犯行が出来てしまう

雑居ビルの非常階段で深夜から早朝となると、人気がほとんどなく扉を開ける作業を慌てることなく行えてしまいます。

防犯対策の施されていない扉では、どんな素人でも一般の大人の力と道具さえあれば時間をかけ強引に開けられてしまうと言う事です。

 

②扉に設置された錠前のカンヌキが、外からでも良く見えるほど大きく隙間が空いている

扉から建物への侵入を防ぐことが出来るのは、唯一カギ(錠前)なのですが、その錠前の肝心要が外から簡単に攻撃されるほど見えている

これでは、仮に素人でもどこをどのように攻撃すればよいのかが一目瞭然なってしまいます。

  

 

③扉に対してカギ(錠前)が1つしかついていなかった

扉を攻撃から守る上で重要になるのは、何といってもワンドアツーロック以上にする事です。今回の様なこじ破りは勿論ですが、ピッキングや特殊な解錠方法においても、ワンロックより遥かに防犯性能が向上します。泥棒は侵入に時間が掛かると諦めると言うデータがあります。

ここは危険ではないかと思う箇所があれば是非カギを増設して防犯性能の向上を図って下さい。

 

上記の様に、人気が無くカギが弱く1つしかついていないとなると、侵入窃盗犯などにとっては格好の狙いとなってしまう事が分かりますね。

 

さて、現場の話に戻りますが、この様な状態にされてしまった場合、最悪の状態だと扉を交換したり、戸枠を修繕したりと大掛かりな工事が必要となり、大きな費用が必要となる場合があります。幸い?今回のケースでは、元々の扉の隙が大きかったため、扉と戸枠の被害は小さくて済んでいました。この様な場合はまず、傷められた扉と戸枠の修復作業から開始します。

   

修繕が済んだら、次は錠前を交換します。

さて、ここからが重要なポイントです。傷められた、扉と戸枠と錠前の修繕と交換作業が済みましたが、ここからは次に同じような被害に遭わないような対策が重要となります。そこで必要となるのが、先に記述した弱点を解消する事でこの扉の防犯性能を向上する事が出来ます。

①人気が無い

ここについては、雑居ビルの共用部なので、これから管理会社さんとの打ち合わせで、防犯カメラとセンサーライトの設置をご提案する予定です。こちらの様な施設では、防犯カメラは付いていることを強調しアナタはカメラによって捉えられていますとする事で、抑止の効果を狙うと良いかと思います。更に、暗がりで道具などを持って近寄る際も、突然明りに照らされ残留中は明かりがつき続けるセンサーライトを設置する事での抑止効果を狙います。

【大きなハウジングと呼ばれる筐体にカメラが入った抑止効果の高い防犯カメラ】

 

②錠前のカンヌキが見えている

ここには、カンヌキを攻撃されないような対策を施す必要があります。そこで、ガードプレートと呼ばれる特殊な金物を設置します。

今回は、二度と攻撃されない様に、焼付金属で出来た頑丈で少し大きめのプレートをチョイスし設置しました。

これにより、カンヌキは全く見えなくなり、攻撃するポイントも隠すことが出来ています。扉がワンランク強くなりました!

 

③ワンロックをツーロックにする

扉の鍵を1つから2つにする事で、防犯性能は飛躍的に向上します。今回は防犯性能高い補助錠に防犯性能の高い鍵穴(シリンダー)を使用した補助錠を選択しました。カンヌキを保護した主錠に合わせて、防犯性能の高い補助錠を設置する事で更に強い扉にしてこの扉自体を狙う事すら諦めさせる効果を狙いました。

ここで、お気づきの事はありませんか?左下の写真は、補助錠を室内側から撮影した物なのですが、一般の錠前(主錠)とは違いカンヌキが、室内側に納まっています。これが補助錠の強さの秘訣です。この様にカンヌキが室内側にある場合、扉をこじ開けるにもその範囲を大幅に広げないと扉は開きません。私も何度か実証実験でこじ破りを行いましたが、2mクラスのバールを使い、大人10人程で試みましたが、結局扉を開く事はできませんでした。それほど、ツーロックにするカンヌキを保護する事で扉の強度は増すと言う事です。補助錠の設置により、扉はツーランクではなくスリーランクもフォーランクも強くなります!

この様な対策施工でこの扉は守られることになります。しかし今回は残念ながら、被害に遭った後の防犯対策となってしまいました。

泥棒は、皆様が思っている以上に近くに居る事をご理解いただき、被害に遭う前の対策をしていただければと思っています。

事前防犯や予知防犯などとも呼ばれますが、被害に遭い悲しい思いや悔しい思いをして欲しくありません。

低予算でも防犯性能を向上をさせる事は十分に可能です。心配やお困りごとをお持ちの方がいらっしゃいましたら

いつでもリンク・アップにご相談下さい。お客様に最適なご提案を致します。

 

 

 

 

 

 

 

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